旧車のカーステレオ問題:メルセデス【S124】

旧車につけるカーステレオ、何がいい? 

最近の車のコクピット、というかダッシュボードは、何だかもうすごいことになっている。


光の洪水である。2024年の今、メルセデスもご多分に漏れず、このスマホ化したテーマパークのような内装をクルマの売りにさえしている節がある。

一方、S124の内装はシンプル極まりない。まあ30年前のクルマである。発表当時から、そっけない内装だなと言われていた(らしい)。すべては安全性と機能性を第一に、考え抜いた末こんなデザインになりました、ということであろう。スイッチ類は必要最小限。もちろんすべて武骨な物理スイッチだ。

夜は暗い。視認性を確保するためには車室内は暗くなければならない。メルセデスはそう考えた(はず)。クラスターメーターのバックライトは思いのほか暗い。メーターの光量をゼロにまで減光できるツマミまで付いている。ダッシュボードのスイッチを表示する明かりも暗い。日本では流通しない、わずか0.4ワットの白熱球が使われている。

暗い白熱球はオレンジ色にぼーっと光る。昼間にS124のライトを点けると、内装の光は暗すぎて点いているかどうかもわからない。「アンバー」と言われるのは、琥珀のことだ。明るいところで琥珀を見れば、まあ茶色に近い。要は暗いということである。

パイオニアMVH-6600

そんなS124であるが、ここへきて、前オーナーが取り付けたと思しき1DINのCDデッキの調子が悪くなってきたので、ヘッドユニットを交換することにした。

S124のダッシュボードに最新のカーナビモニターが鎮座する絵など見たくはない。スマホがあればカーナビシステムを搭載する必要はないだろう。1DINの貴重なスペースには、音響機器だけが収まってくれれば良い。僕はオリジナル原理主義者ではないので、オリジナルのオーディオシステムに戻すことまでは考えなかった。カセットテープはまだ持っているけれど、もっさりこもったカセットテープの音を聞いて昔を懐かしむ趣味もない。

音楽はサブスクの配信サービスで聴く。となると、1DINでBluetoothに対応した機種の導入に絞られてくるが、パチンコ屋のように色とりどりのLEDがインターフェース上で乱舞するものはよろしくない。あれこれ調べてこれがベストかな、というものを選んだ。

パイオニアのカロッツェリア「MVH6600」である。

パイオニア MVH6600

1DINに収まるBluetooth対応モデル。CDスロットのない、いわゆるメカレス機だ。
選んだ理由は2つ。見た目がシンプルなことと、イルミネーションの色を自分で選択できることであった。

まずデザインだが、至ってシンプルなのがいい。
メカレスなのでフロントパネルに不要な造作がない。3つの物理ボタンはパネルと同色のブラックで目立たない。電源OFF時は一面がブラックアウトされているように目立たず、ちょっと高級感を感じる。


使用時はLEDのインジケーターが点灯するのだが、そのカラーと明るさは自分で任意に変更できる。なんなら、動作時も点灯しないようにも設定できるのである。

インジケーターの色を電球色に統一できる

これは画期的。しかもBluetoothでスマホとつながるのでケーブルなども不要。一度ペアリングすればあとは勝手につながるので楽ちんだ。

ただし、アンテナコントロールはオリジナルと同様とはいかない。ラジオでなくても、オーディオコンテンツを選択すると、アンテナは目一杯伸びきってしまう。ここは注意が必要。

アンテナコントロールだけは妥協しなければならない

オーディオの設定が多彩なようなので、これから色々試したいと思う。

ボタンとインジケータの明るさも任意で変更できる

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