投稿

5月, 2023の投稿を表示しています

室内バルブにもメルセデスの哲学が

イメージ
 バルブの規格 S124の左リアドア足元灯(カーテシーランプ)が点かなくなっていた。いつからかバルブが切れていたようだ。 S124のドアの足元灯に使われているのは、俵型をした昔ながらのバルブだ。 T10 37 5W バルブの規格は「T10 37 5W」。直径10ミリ、長さ37ミリ、消費電力5ワット、という意味の表示である。 今の時代、こんな古い電球は簡単には入手できないのではと心配したが、案外あっさり見つかった。普通にネットで売っている。 両口金タイプのバルブは、口金の直径サイズや電球の長さで、種類が様々だが、このタイプが一番多く使用されている。(KOITOのHPより) ヨーロッパ車は長さ37ミリのバルブがポピュラーで、日本では31ミリのものが多いそうだ。 スタンレーの10個入りを購入 このあたりのランプ類をLEDに交換する方が多いようである。ただ、オリジナルのバルブが入手できないのならそれも考えるが、もとのままで維持できるのであればそれに越したことはない。闇雲に明るいワット数のバルブに変更するのも考えものだ。 足元灯とナンバー灯 ドアについている足元灯は、小さな内装はがしでレンズの両端を持ち上げると簡単に外れる。交換は、ライトユニットを引き出して、バルブを両側の端子で挟み込むだけで簡単だった。 新しいバルブを入れたところ たかだか5Wの電球を新品に入れ替えたところで、劇的に明るくなるわけではない。まあそこがいいのだけれど。 柔らかく光る感じがいい 同じ「T10 37 5W」規格のバルブはリアのナンバー灯にも使われている。ついでに新しいものに交換しておこう。 ナンバー灯のクリアレンズはプラスねじ2つで取り付けられている。 レンズがかなり曇っている 引き出してバルブを入れ替えた。 足元灯と同じT10-37ミリバルブ サンバイザー サンバイザーのバニティミラーのライトには細長い「T6 36 3W」が使われている。前にバニティミラーのヒンジを補修したとき、ついでにバルブを交換した。T6のバルブが見つからなかったのでT8のもので代用したがちゃんと収まった。 バニティミラーを分解したところ。バルブはT6。 暗いダッシュボード S124のエアコンスイッチなどダッシュボード回りには、とても小さな「T5 0.4W 」のウェッジ球が入っている。 ebayでドイツから取り寄せたウェッジ

メルセデス【S124】サンバイザーを分解修理

イメージ
 サンバイザーから何かが落ちてきた 登り坂の途中、赤信号で止まる。 S124 のフロントウインドウは広く、上部の見切りは高い位置にある。西日が正面に差し込んで来るのでサンバイザーを押し下げた。 すると、ポロリ、と小さな何かがヒザの上に落ちてきた。 ごくごく小さなプラスチックのかけらだった。 何かが壊れたのだ。 目の前にあるサンバイザーのバニティミラーのカバーを開けてみると、やはり、ヒンジ部分が割れていた。 破損したヒンジ部分。ライトも点灯していない。 プラリペアで補修する 124のサンバイザーは、プラスネジ2本をゆるめるだけで車体から簡単にはずせる。 薄い内装はがしを差し込んでミラー部分を分解した。 2本のバルブは「T6 36」(直径6ミリ✕長さ36ミリ)の3Wのものが入っている。開けたついでにバルブ交換しようとバルブを探したが同じサイズのものが見つからなかったので、少し太い「T8 36」に交換した。 ミラー側に小さなツメがある ミラーのフタは細い金属製の棒で連結されている。棒を押し出して取り外す。 本来フタのヒンジは3つずつだが、破損した方は1つがなくなっていた。 残された2つのヒンジをプラリペアでくっつける。 厚く盛りすぎたのであとから余計なところを削った プラリペアは素晴らしい。あとは元通りに組み立てて完了。 新しいバルブもそんなに明るくはない...

シャシーコートで旧車のサビ対策

イメージ
 シャシーブラック メルセデス・ベンツS124の車検整備の際、自身もW140に乗るオカモトさんに「下回り、結構錆びてますね」と指摘された。 「海沿いだからかな。ヒマなときにでもサビ取りして、シャシブラ塗っとくといいですよ」 「…シャシブラ?」 「シャシーブラック。サビないように下回りに塗るやつ」 シャシブラとはKUREのサビ止めスプレー塗料『シャシーコート ブラック』のことらしい。塗りやすくて手軽だからDIYにおすすめだ、という。 「透明なクリアスプレーもありますよ。周りに飛んで黒くならないからいいかも」 さらにオカモトさんから、サビ取りやサビ止め・転換剤についてレクチャーを受ける。 休日、クルマの下にもぐってみる。 オカモトさんの指摘の通り、とくにフロントサスペンション部分に赤く浮いたサビが目立つ。スプリングと、ロワアーム、スタビライザーがちょっとひどい。 このあたりはもともと黒い塗料が塗ってあったようだ。ところどころ塗料が剥げて、その下に赤いサビが見えている。 左フロントサスペンション 排気系はもっとひどかった。 排気管は全体が赤くサビている。薄く黒い塗料が残っているところもある。 触媒も、やはり全体がザラザラとしたサビに覆われている。粉っぽく残るのは銀色の塗料か。 排気系のサビがひどい 触媒から後ろ、リアマフラー手前までは、比較的最近塗装されたと思しき銀のコートがありサビは目立たない。最後部に横向きに付いているリアマフラーは黒く塗ってあった。 今回サビ対策を施す場所は、 ①フロントサスペンション部分 ②前部排気管と触媒部分 ③リアマフラー の3箇所とした。 サビ落としと転換剤塗布 まずはサビ落としである。 手近にあったワイヤーブラシでとにかく赤サビをこすり落とす。古い塗装膜が剥げてバラバラと落ちてくる。シャシーコート用の塗装は膜が厚く、柔らかい。サビていない部分をこすると、簡単に塗装膜が取れていった。 フロントメンバー 黒い塗料がとれると、元のボディ色が現れる。せっかくなので、元の姿をとどめるべくシャシーコートのクリアを塗ることにした。 ひと通りサビをブラシでこすり落としたら、赤サビ部分にサビ転換剤を塗る。 サビ転換剤は、赤サビに塗ると黒サビに変えてしまうという不思議なケミカル剤だ。黒サビになると、サビは止まるという。黒サビは、鉄の表面を熱してできると昔習っ

旧車の雰囲気を壊さないバックカメラとモニターを取付けた

イメージ
3,000円のバックカメラ&モニター 94年製のS124には、もちろんバックモニターはない。旧車の雰囲気を壊してしまうのは避けたいが、リアの長いS124 にバックモニターはやはり必要だななと思っていた。 先日S124を修理に出したとき、借りた代車は一番安いグレードの国産車だったが、当たり前のようにバックモニターが付いていた。今やこんな時代なんだと感心しつつ、使ってみるとやはり便利だった。 そこで、安いバックカメラとモニターを買った。Made in Chinaで3,000円也。後方確認用だから見えればいいし、車内の存在感がないように、なるべく小さなモニターのモデルを選んだ。 シガーソケットからも電源がとれるモデル バックカメラは、後ろのナンバープレートとボディの間に挟み込んで取り付ける方式だ。専用のステーが2種類付属していた。 カメラをナンバー中心部に固定する。カメラからのコードはナンバー灯の取付部からリアゲート内部に引き込んだ。 カメラはナンバープレート裏にテープ付け シフトをバックに入れたときだけカメラを作動させるため、電源はバックランプから取る。アース線はテールランプユニット取付ナット部につなげた。 左テールランプ部分 100均のスマホスタンドでモニターを設置 さて、今回いちばん悩んだのがモニターの設置場所だ。もちろん運転席まわりに置くのであるが、スッキリした景観は壊したくはない。目障りなダッシュボードやフロントガラスに固定はしたくなかった。 さてどうしようかなと考えていたら、ずいぶん前に100均で買った、スマホスタンドを思い出した。 スマホスタンドをカーステのCDスロットにぐいっと差し込む。 スロットの幅とぴったり そして小さなモニターを載せる。目立たなくてなかなかいい。 ショボいデッキが隠れていい感じ そもそもCDは聴かないし、モニターは載せているだけだから、デッキを使うときはちょっとどければいい。 これで後退時の安心感が得られる。

ポリカームでリアガラス熱線を修復

イメージ
やっぱり熱線が切れていた…  このS124を買ってすぐに、 貼ってあったスモークフィルムをはがした のだが、はがしたあと残ったしつこいノリをゴリゴリ削ったらリアガラスの熱線を切ってしまっていたらしい。 肌寒い雨の日、リアガラスの曇りをとろうとしてデフォッガーのスイッチを入れたところ、熱線の上から3本めから7本めまでは曇ったままであった。 熱線補修用のタッチアップペンを探した。 以前はソフト99あたりが製品を販売していたような記憶があったのだが、いくら探してもない(のちに、発熱問題で生産中止になったと知った)。 やっと見つけたのはこちら「ポリカーム(Polycalm)導電塗料」。 京都に本社を置くプラスコート株式会社がつくっている導電塗料だ。この会社、電磁波環境問題に対処するため、電磁波シールド技術の開発、およびこの技術を応用した製品の開発を行っているらしい。なのでこの電導塗料は決してクルマの熱線補修用というわけではない。 150ml入りのタッチアップペン Amazonで1,600円ちょっと。ガラスの熱線のリペアに使うので、耐熱性・耐久性がどうかは未知数であるが、しっかりした日本のメーカーの製品だし、使ってみることにした。 熱線が切れた場所を探すのがわりと大変 ではどこが切れたか確認しよう。リアゲートを開けて、ガラスの内側を観察する。 ちょっと見ただけではどこが切れているか分からない 正直、よく分らない…。 明らかに途切れているところは2か所ほどある。が、それもコンマ何ミリのはがれだった。 仕方がないので、まず「周りと比べてちょっと銅線が薄いところ」に見当をつけて補修してみることにした。 シリコンオフで脱脂をしてから、機能しない7本分の熱線の端をマスキングする。 脱脂は必須 ポリカームはよく振ってから、キャップに付属のタッチアップペンで塗る。案外粘度が低く、さらさらしている。色はグレーっぽい茶色で、銅線の色に近い。 さらさらした速乾性で、あまり伸びない 塗料はすぐに乾くようだ。もう1度重ね塗りをして、再び乾いてから導通のテストをしてみた。 安物のテスターを使う 同じ熱線で、テストする位置によって電気が通るところと通らないところがある。 つまり、あちこち断線している場所が複数あるということだ。 写真右側(リアガラス右側)がプラス極のようだ。熱線の右側から左側へテストして