投稿

5月, 2021の投稿を表示しています

不遇のドラム・ヒーロー:トッパー・ヒードン

イメージ
ロンドン・コーリングの衝撃 クラッシュのアルバム『ロンドン・コーリング』を聴いたのは高1のときだった。 ちょうどクラスの友達とバンドを始めようとしていたところで、やりたかったギターの才能が自分には皆無だということが判明して、結局ドラムをやることになったのである。 クラッシュというバンドは知ってはいても、ラジオから流れてくる初期の数曲を耳にしたのみで、「あ、パンク」程度の認識しかなかった。今考えてみれば、そもそも音楽自体ちゃんと聴いたことがないころであった。 友達のLPレコードをカセットテープにダビングしてもらい、なんで46分テープが2個あるの、と疑問に感じながら聴いたのだが、ストレートなパンクの音を待っていた僕は、肩透かしをくらった気がして拍子抜けだったのを憶えている。 曲がいろいろ盛り沢山のアルバムだ。ジャズみたいなのもあるし、なんかパンクじゃないな、というのが第一印象だった。でもかっこいい。 …しかしこのドラム、ちょっと違うぞ、ということは素人なりになんとなく感じとってはいたようだ。 以降、文字通りテープが擦りきれるまでこのアルバムを聴き込んだ。のちに、叩いているのはトッパー・ヒードンというドラマーである、ということを知ったのである。 トッパー・ヒードンは僕のドラム・ヒーローだ。 異色のパンクス 当時、パンクバンドのドラマーにテクニックは不要、という暗黙の了解があったのかは不明だが、そんなシーンに登場した彼は、まるで異色のドラマーだった。 『ロンドン・コーリング』に収められた曲には、10代からジャズを叩いていたという彼の音楽的出自をうかがわせるドラミングが目立つ。 3曲目の「ジミー・ジャズ」は、ジャズドラムの手法をちりばめた曲である。100%ジャズではなく、ちりばめ方が絶妙で、全体の曲調をうまくリズムがまとめている。イントロで、ためたスネアロールが「…ファサッ…」と入るところがしびれる。 ガチガチなジャズを十分に叩けるテクニックがあるはずなのに、あえてストレートな味を芯に残し、出来上がりはちゃんとクラッシュらしい曲になっている。 ちなみに、のちのアルバム『サンディニスタ!』の「 ルック・ヒア」では、さらにジャズ寄りにアプローチした、突っ込み気味に聴かせるテクニックがすごい。 ジャズ以外にも、ロカビリー、レゲエ、スカ、ラテンなどさまざまなパターンを満載した『

レザーソールの砂利落としを作ってみました

イメージ
 レザーソールの天敵 革底の靴にとって一番の敵は、水だ。雨の日は、革底の表面がふやけてすり減り、染み込んだ水が靴下まで湿らせて不快である。革はなかなか乾かないし、カリカリに乾いたままにしておくとダメになってしまう。 もうひとつ、厄介なのは砂利である。 アスファルトにうっすら浮いている細かな砂利を踏んでしまって、足を踏み出すたびにジャリジャリバリバリと音をたてながら駅まで歩く、とか、雨で柔らかくなったソールが砂利をくわえこんでとれなくなり、スパイクみたいになるとか、よくあることである。 ぼくはいつも帰宅すると、この食い込んだ砂利を落とすために、タワシで靴底をガシガシこすっていた。そのたびに、何かいい砂利落としがあるといいのになぁ、と思っていたのだ。 100均のタワシで そこで、こんなものを作ってみた。 2×4と合板の端材を土台にして、100均で買ったタワシ2個を組み込んだものだ。 タワシを合板で挟み込んで、ビスで2×4にとめている。 立ったまま、こうやってこする。 玄関先のどこに置いておくか思案中である。

【JBL Control 1 PRO】3点支持スピーカースタンドを自作

イメージ
  期待はずれの音?JBL Control 1 PRO   JBL Control 1 PROを 入手した。 JBL Control1 PRO この機種はなかなかに評判が良く、「小型ながら信じられない音!」とか「さすがは JBL 、元気な音!」とか、絶賛コメントが目立つ。 で、PCからアンプを介してつないでみたのだが、これがまた、ショボい音である プラスチックのボディそのままの音、というか、低音がぜんぜん聞こえず、ポコポコ、ポンポンこもってる感じがして、オモチャのようである。 オーディオ機器の口コミなど全くあてにはしていなかったものの…自分の耳がおかしいのか?音楽を聴く気にもならなくなった。 設置環境のモンダイ しばらく使わずに眠っていたControl1 PRO だったが、先日、PC 周りの模様替えを機にまた引っ張り出してきた。 で、同じようにPCからアンプを介してつないでみたら、これがなぜか、いい音になっているではないか。 前は出ていなかった低音が別物のように豊かになって、パワーが感じられる。例えば、ジャー・ウォブルの重低音ベースもしっかり聴こえるようになった。 なぜ音が変わったのか。考えられるのは設置したデスク周りの環境が変わったことしかない。 スピーカー周辺の「空間」が広がったのだ。 模様替え前は、スピーカーをデスクにじかに置き、文字通りブックシェルフのように、本でぴったりと囲んでいた。それが、デスクのモノを取り去ったことで、スピーカーの左右と奥に空間ができたため、音が激変したのではないか、と。 そもそも、このスピーカーは、店舗などの比較的大きな部屋の天井に設置し、BGM を鳴らす用途が多い。スピーカー本体だけでなく、周りの空間も利用して鳴らすようにできているのかもしれない。 スピーカースタンドをDIY  ここから本題である。 空間で鳴らすスピーカーをデスクにじか置きするのは忍びないので、スタンドを作ってみた。 厚さ5mmの合板と、脚になる12mm×12mmの角材をカットする。 木工用ボンドで接着する。がたつきをなくすため3脚にした。 こんなものを買ってきた。 脚の裏に打ち込む。 こうすれば、床と3つの点で接することになって、3点支持脚として安定するはずだ。 ウレタンゴムシートを切って貼り付ける。 できあがり。簡単。 これで、床面からも離れた空間を確保できた。