海辺の家。サビサビの手すりと階段、DIYで【ローバル】を塗る

 

恐ろしく速いサビの進行

我が家は、とある海辺の街にある。ウチから南側にある海岸までは200メートル、普段でも潮の香りを感じられるところだ。

とても贅沢で素晴らしい環境なのだが、悩まされるのは「塩害」である。

海風の吹く日は、洗濯物が塩でベタベタになる。外の自転車はあっという間にサビだらけ、庭木の葉はしおれて枯れて落ちてしまい、クルマのフロントガラスは曇って前が見えなくなり、鉄という鉄はサビにやられて寿命が格段に短くなってしまう。

建物にとってもこの立地条件は非常に過酷だ。

我が家には、建物の南側、2階のテラスから屋上にかけて、階段を含め鉄製の手すりがぐるりと取り囲むように設けられている。もちろん設計段階からサビの脅威は十分に考慮し、鉄部塗装を検討したつもりだった。しかし、家の竣工後まる4年経ったときにはとんでもなくサビが進行し、鉄部全体を塗り替える羽目になってしまった。

「潮風を甘く見てましたね」とは設計士の談である。このときは、工事を業者に依頼して、塗り替えの費用ウン十万円が飛んでいった…

それから5年。


はやくもサビが発生しているではないか!しかもかなり進行している箇所もある。多額の費用をかけて塗り直したのはつい最近なのに!

現状の分析

前回の塗装から5年を迎えた頃から、サビの発生は目立ってきていた。その後半年ほどで、サビた部分の劣化はものすごい速さで進行したようだ。

今、いったいどんな状態なのか。まずは、屋上からテラス、鉄骨の基礎部分までを一通りチェックする。

全体に言えるのは、海側である南面の部分が一番サビている、ということ。たっぷりと塩分を含んだ湿った海風がぶつかる面である。

また、階段の踏板など、水のたまりやすい水平面がやられている。

手すりは、屋上の南側面がひどく劣化している。海からの風が直接ぶつかるところである。

2階テラスの手すり。南側面と、水平面がやられている。

きれいな水平面があるが、ここはいつも布団を干している場所のため、塩分がふきとられているものと思われる。

こちらは屋上に上がる階段だ。踏み板はサビで膨れ上がってしまっている。

素人目だが、前回の工事で、すでにあったサビの除去が不完全なまま、塗装がなされたのではないかと思われる。これはヒドい。

鉄骨の基礎は、木のルーバーに風をさえぎられているためか、サビているのは比較的狭い範囲だ。


DIY でできるか?

鉄部全体に占める劣化部分の割合は、ざっと40%程度だろうか。屋上の手すりと、階段部分に集中してサビが見られる。

いずれにしても、業者に頼んで全面的に塗り直す、というレベルではないと思われる。なので、自力でやってみることにした。

5年ごとに何十万円も払うなどとてもできないし、時間と手間がかかっても、自力でやってみたい。経済的な理由はもちろん、自分でやるノウハウがつかめれば、今後もDIY でできるようになるし、そして何より、楽しそうである。

常温亜鉛メッキ「ローバル」

今回のサビの修復をDIY とする理由のひとつは、「ローバル」という塗料を試したいと思ったからだ。

ローバル株式会社HP より

ローバルは、簡単に言うと「常温で塗れる亜鉛メッキ」である。

亜鉛メッキはサビに強い。亜鉛メッキ加工を施した鋼材は、亜鉛と鉄から形成される「合金層」により、亜鉛と鉄が強く金属結合しているため、長い年月を経てもメッキは剥がれることがない。

もうひとつ、亜鉛メッキの防食機能には、「犠牲防食作用」がある。亜鉛は鉄よりもイオン化傾向が高いため、メッキに万一キズが発生し、素地の鉄が露出したとしても、キズの周囲の亜鉛が「鉄より先に溶け出して」電気化学的に保護するため、鉄を腐食させない。

このように、亜鉛メッキは鉄のサビ止めにはとても有効な方法だが、加工には大規模で特別な施設を要する。一般に行われるのは、460℃以上の高温で溶かした亜鉛槽の中に鋼材を浸して、表面に亜鉛の被膜をつくる溶融亜鉛メッキという工法である。

今回やろうとしている自宅のサビ補修には、溶融亜鉛メッキ工法は使えない。

ローバルは、亜鉛の含有率が96%という特殊な塗料だ。通常の塗料と同じように使えて、しかも効果は亜鉛メッキと変わらない、という、なかなか画期的なものである。我が家のような海に近い場所で、ローバルが塩害にどのくらい対抗できるのか試してみたい。

ケレンが重要

ケレンとは、塗装前に行う下地処理のことだそうだ。サビを取り除いたり、古い塗装をはがしたり、塗料が乗りやすいように研磨したり、という工程の総称、ギョーカイ用語だ。語源は「clean」から、という説が有力だが真偽のほどは定かでない。

ケレンの工程は、その程度によって1種から4種に分類される。いちばんすごい1種ケレンから始まり、いちばん簡易な工程が4種ケレンである。

1種ケレン:

ブラスト法を用いてさびや旧塗膜を徹底除去。さびや旧塗膜を完全に除去して鋼材面を露出させます。細かい砂や金属片などを使った研磨剤を高い圧力で打ち付けて表面をみがく「ブラスト法」を用います。とにかく大掛かりな作業になるため、道路橋など大きな構造物に対してのみ行われます。

2種ケレン:

ディスクサンダーなどの動力工具を用いる素地調整。さびが発生している面積が30%以上とさびの状況が深刻な場合、この2種ケレンを用いてさびや旧塗膜を除去して鋼材面を露出させます。2種ケレンはブラスト法ではなく、ディスクサンダーなどの動力工具や手工具を使ってさびや汚れを除去します。

3種ケレン:

活膜を残し、死膜は除去する。1種、2種はさびや汚れだけではなく旧塗膜をすべて取り除くことが前提ですが、3種は旧塗膜のうちしっかり密着しているものを「活膜」として残し、さびが発生している面やひび割れたり膨れたりしている旧塗膜を除去します。

4種ケレン:

軽く目荒しする清掃ケレン。活膜は基本的に残し、それ以外のさびが発生している面やひび割れたり膨れたりしている旧塗膜を除去します。全体的にダメージが少なく、さびも特に見当たらず、異常をきたしている塗付面が5%以下のケースで、汚れを落とし、軽く目荒しすることが主となります。

(大日本塗料HP より抜粋)

もうお気づきかと思うが、亜鉛メッキの電気化学的なメカニズムを考えると、亜鉛の被膜と鉄は直接触れていないと意味がない。ローバルを塗るためには、鉄の素地を完全に露出させるまで下地処理を行うこと、つまり2種ケレンが必須の条件となる。

我が家は現状、腐食により補修が必要な箇所は全体の約40%ほどで、全ての鉄部の鋼材面を露出する必要はないと考える。

仕上がりは、ローバルを塗ったところと手付かずのところが共存する形にはなるが、「補修箇所を区切って部分的に2種ケレンを行い、ローバルを塗布する」ことにした。

 手工具でサビを落としてみる(失敗)

いよいよケレン作業に入る。

ひどいサビを除去するために、ステンレスのスクレーパーと、真鍮のワイヤーブラシを用意した。

まず、もっとも傷みの激しい階段の踏板から取りかかりました。膨れてボロボロになったサビをスクレーパーでかき落とす。

赤いサビはもろく、簡単にバラバラと取れていくが、その下には鉄の面はなく、なにやら黒く硬い層にぶつかった。


この黒い溶岩のような層は、鉄の素地の上を2~3mm、厚いところでは1cmほどの厚さで覆っており、非常に硬いためスクレーパーではまるで削れない。
ハンマーで強く叩くと、鉄よりもろいためか一部が欠けて、砕けた破片が飛び散った。


割れた断面は、黒い砂鉄が固まったように見える。

ワイヤーブラシでこすっても、黒い部分には傷はつかず、表面がならされるだけだ。


これでは鉄の素地までたどり着けない。

これは黒サビ?

赤サビを落とせばすぐに鉄の素地が出てくると思っていたのだが、どうやら間違っていたようだ。

ここからは素人による勝手な解釈であるが…

この黒い層は「赤サビから変化した黒サビ」ではないかと考えている。

前回の補修工事の際、もっともサビがひどかったのはこの階段の踏板でした。施工業者は、ケレンの手間をはぶくために「サビ転換剤」を塗って赤サビを黒サビに変化させ、その上から塗装したのではないか。

ちなみに、サビ転換剤は、赤サビを安定した酸化鉄(黒サビ)に変換すると同時に、含まれている樹脂でコーティングし耐久性を持たせるケミカル品である。サビが広範囲にわたっている場合など、ケレンの工程を簡略化できるツールとして一般に使われているようだ。

手工具で黒サビを取るのはムリだ、と踏んでホームセンターまで走り、ツールを買ってきた。


電動ドリル用のワイヤーカップブラシだ。
電気の力を借りれば、硬い黒サビを撃破できるはず!と意気込んだのだが…


…まったくダメだった。
表面がツルツルになるだけである。ワイヤーが柔らかいのか、あるいはパワーが足りないのか。とにかく黒サビの表面にはキズもつかなかった。

素人によるケレンの壁

サビの範囲が狭い手すり部分を電動ドリルにつけたワイヤーカップブラシでこすってみた。

赤サビは簡単にボロボロと落ちていく。

ここにも黒サビの層がある。

結論から言うと、電動ドリルではケレンはできない。

黒サビはおろか、塗装面も剥がすことはできず、塗装表面にうっすらと傷が付いた程度であった。

ケレンを甘く見ていた!
黒サビは想定外だったが、塗料の定着力と耐久性がこんなにも強いとは思っていなかった。鉄を保護するための塗装であるから強固なのはあたりまえなのだが、まさかここまでとは。

ケレンの方法を考え直さなければならない。

強力な手工具

さてどうしたものか、もっと使える強力な工具はないものかとあれこれ探して、行き着いたのがコイツである。

チゼル

コンクリートやブロックを割ったり、薄い鉄板なら切断もできてしまうという「チゼル」だ。分厚い鋼鉄でできた刃を持つゴツいスクレーパー、といった感じで、ハンマーで叩くこともできる。1,000円ほどで入手した。

手始めに、テラスの手すりから剥がしにかかる。



チゼルの刃を塗装面に食い込ませて、なるべく刃を立てながらぐっと前に押し出すと、「ゴゴゴゴ…」と鈍い音をたてて塗膜が崩れていく。ただ、楽ではない。垂直方向の力が足りないと、刃が塗装面に食い込まず、スルッと滑ってしまう。いずれにしても、相当な力を込める必要があった。

夢中でガリガリやっていると、何層かの塗膜を経て、ついに鉄の素地が現れた!


やっと出会えた鉄の素地。はじめましてFe 。キラキラしたあなたにどれほど会いたかったことか。

それでも、塗膜は硬い

よく見ると、塗膜は3層になっている。


まず、鉄に接しているピンク色の層、次に白くてとても硬い層、そしていちばん外側の塗料、の順である。ちなみに、前回の塗装時に赤サビがあった部分にはやはり黒サビ化した層がある。

それにしても塗膜は硬い。チゼルに全体重をかけていかないと、刃が食い込まずにはじかれる。表面が削れてもさらに硬い層がある。サビあとの凹凸面がキレイにならない。

荒く塗装を剥がすのはまだ楽な方で、最後まではりついているサビ止めを跡形なくキレイにするのはとても根気が要る。

作業はほんとうにタイヘンだ。

それでも一心不乱にガシガシやり続けて、何とかこの程度にはきれいになった。

実は、30センチほどの範囲をこの状態までケレンするのに、2時間ほどかかっている…

我が家は、手すりだけで長さにして50mはあり、手すりの横棒は3本で、立体だから側面も裏面もあるし、縦の支柱もあるし、それにやっかいな階段と、囲いの基礎もあり…

このペースだと、とてもとてもやっていられない。

結論は、手工具だけでの2種ケレンは不可能、ということである。

 電動工具を導入

手工具だけでは、2種ケレンはムリである。

電動工具に頼らざるを得ない。あれこれ悩んだ末、ディスクグラインダーを購入した。


ディスク径100ミリの、いわゆるベビーサンダー。信頼のマキタ。カッコいい。


研磨ディスクは、悩んだあげく、ヤナセというメーカーの「スパークディスク」にした。研磨ペーパーが重なった構造で、目詰まりを防ぎ冷却効果が高いそうだ。どれくらいの粗さがいいのかよくわからなかったので、#80を10枚セットで購入した。安い。


ディスクグラインダーを使うのは初めてだった。ちょっと怖いが…しっかりグローブとゴーグル、マスクを装着して臨む。

さすがマキタ!

ディスクグラインダーを使って手すりのケレンにかかる。

グラインダーのスイッチを入れたとたん、ギュイイイイイーーーン!というノイズにたじろぐ。

恐る恐るディスクを手すりにすり付けると、手工具であれだけ苦労した塗膜は、何か柔らかなプラスチック製品が溶けたみたいにあっという間に剥がれ落ち、3時の方向へビュンビュン飛んでいく。


ディスクが塗膜を取り去って金属面に達すると、やや抵抗が軽くなって「チィイイイーーーン」という高い音に変わり、火花がパラパラと右方向に走る。

はじめはディスクを当てる角度がよくわからず、あちこちまばらに削ってしまたのだが、慣れてくると、だんだんと狙った部分を削れるようになる。

さすがマキタ!

サビの軽いところは、キレイな鉄の素地面が現れ、ツルツルピカピカになった。


一方、腐食のヒドいところは、鉄の素地がでこぼこしている。平らなスパークディスクでは、へこんだ部分には届かず、削り残しができてしまう。


デコボコには樹脂製研磨ディスク

そんなときには、この「ユニロンブラックディスク ソフト」を使う。実は別途買ってあった。1個900円くらい、やや高い。


見た目はガトーショコラのようだ。樹脂に研磨剤が入ったもので、多少のへこみであれば、柔軟性のある樹脂が入り込んで塗膜をかき出してくれる。

下の写真は、ユニロンブラックディスクで研磨後のデコボコ面。へこんだところに黒サビ化したものがまだ残っているが、まあ、ここまでキレイになれば充分ということにする。


スパークディスクで塗膜を削っていると、塗料の成分がペーパーに付着して目詰まりをおこしてしまった。対して、ユニロンブラックディスクは目詰まりはなく、かつ音が静か、そして研磨力も高いようだ。作業のはじめはスパークディスクを使い、あとからはすべてユニロンブラックディスクだけに頼ってケレンした。
最後にはこんなに小さく…。


ご近所には十分な配慮を!

初めてディスクグラインダーで金属を研磨してみて、わかったこと困ったこと注意すべきことなど、書き記しておく。

・くれぐれも、ご近所に迷惑が掛からないように
これが最も大切である。
ディスクグラインダーの騒音は相当なものである。また、何より、削りかすが相当な距離を飛んでいく。目に見えないような、微細な金属の粉も飛ぶ。お隣さんの方にカスが飛ばないように、飛散防止ネットなどの防御策をしっかりと手当しなければならない。

実は、作業を始めてしばらくたった時、お隣さんのクルマに鉄粉を飛ばして塗装を傷めてしまい、大変なご迷惑をかけてしまった‥ほんとうに申し訳ありませんでした(たまたま火災保険のオプションに自己賠償保障をつけていたので保険事故ということで弁償できたが)。
自分なりに防御策をとっていたつもりだったが、全く不十分であった。念には念を入れて飛散を防止し、風の強い日には作業しないなど、慎重な判断が必要だ。今回の一番の反省点である。

・安全に留意を
当然だが、作業者のゴーグルとマスク、手袋は必須である。
実際、研磨中にダストがゴーグルにバチバチ当たっていたし、マスクをしていても作業後は鼻の中が真っ黒になった。手袋は軍手ではなくフィットする革製のものがベスト。ちょっと慣れてきたときに、ハッとする瞬間もあった。

・研磨ディスクの選択が重要
巷にはものすごい種類のディスクがある。まあ、最初は、実際に使ってみないとわからないのだが、まさに適材適所、状況にあった製品を使うべきである。値段をケチって安いディスクで代用しても、何倍何十倍の手間と時間がかかってしまって結局ムダになる。

・手すりの裏側がムズかしい
底部水平面にグラインダーをあてがうのは非常に難しい。無理な体勢になって安定しない。ディスクグラインダーの重量と研磨による抵抗を腕で支えなくてはならず、すぐに筋肉が悲鳴を上げる。それに、明るい空を背景にしていると、部材の裏面がほとんど見えなくなってしまう。プロの方はどうやっているのだろうか。

・デコボコ部分はどうする?
へこんでいるとどうしても研磨ディスクが届かない部分がある。また、チェッカープレートのように細かなデコボコがびっしりある面など、どうすればよいのかわからない。

・ほどほどのあきらめ
どうせ素人がやること、完璧を求めてはいけない。見切るところはそのままに、何年かしたらまた直せばいいや、ぐらいの気持ちを持つべきである。

ひと区切り

試行錯誤を繰り返しながら、やっとのことで、手すりの最上段のみ、長さにして約3m分のケレンが完了した。


この時点でもう腕はパンパンなのだが…
鉄がむき出しのまま少しでも放っておくとあっという間にサビてしまう。すぐに塗装にかからなくてはならない。

 ローバルを塗る

ディスクグラインダーによるケレンで鉄の素地が露出したところに、「常温亜鉛メッキ」ローバルを塗る。

塗装に際して、用意したのは、

・ローバル1kg:注文して届いた缶を見て、あまりに小さいのでビックリした。成分のほとんどが亜鉛なので比重が大きいのだろう。
・ローバルシンナー:ローバル専用の薄め液。
・ハケ
・ペンキ用のバケツ
・養生用のブルーシート
・マスキングテープ
・マスカー:マスキングテープに養生シートがくっついているもの。
・新聞紙
・雑巾

まずは養生とマスキングを行った。

ローバルは混ざりにくいとのこと。缶を開ける前に、ひたすら振って撹拌する。シンナーで薄める必要はなく、そのまま塗る。


ケレンができた手すりの数メートル部分に塗るので、バケツには移さず缶のまま使う。
説明書には「のばさず、乗せるように厚く塗る」とあるので、たっぷりめにハケにつけて、厚塗りを意識する。塗ってみると粘度が高いのか、そんなにタレなかった。


手すりを塗るには、ちょっとハケの幅が広すぎた…。

乾燥はとても速い。塗ったそばから表面が乾いて色が変わっていく感じだ。この日の気温は約15℃、湿度は30%台後半だった。

あっけなく1回目の塗装が終わった。
ケレン作業に比べたら、本当にあっという間だ。色は「グレー」だが、ずいぶん白っぽく見える。ごくごく明るいグレーである。数ヶ月経過すれば、もっと暗い色になるはずだ。


小一時間待って表面が乾いてから、2回目の塗装。同様に、厚塗りを心がけた。
ケレンと違って、塗るのはラクラクである。


ちなみに、この洗濯ばさみは「リスよけ」。
我が家は、近くに住んでいるとおぼしきリスたちの生活道路になっているようで、数匹のリスがこの手すりをしょっちゅう行ったり来たりしている。足跡をつけられると困る。

素人なりの時間はかかりるが、この調子で、少しずつ手すりの補修範囲を広げていきたい。

2か月経過…

休日ごとに作業を進めて、やっとここまで。

2階テラスから屋上にかけて、手すりの上段の塗装がほぼ終わった。


これまでに、難所がいくつかあった。


鋭角の狭い部分は、グラインダーのディスクが届かないので、ヤスリで削るしかなかった。

複雑なこんなところは、もう、涙が出てくる…


チェッカープレートの踏み板は、もっとも劣化が激しい箇所である。
赤サビと硬い黒サビが厚く重なっていて、しかも凸凹があるので、通常のディスクサンダーではどうしても削り残しが出てくる。
無理なものはムリなので、多少の削り残しには目をつぶってローバルを塗った。

一方で、1か月ほど前に塗ったローバルがはがれているところを発見した。南面の、風雨がもろに当たる箇所である。


もともとサビがひどく、削ったあと凹凸ができていたところだ。
ローバルは硬化しているが、鉄部面から完全に浮き上がり、パイ生地のようにパリパリとはがれてしまう。
塗装の厚みが薄すぎたのか。面が凸凹だったこともあり、水が内側に入り込んでしまったのだろうか。


改めてディスクサンダーで削り、ローバルを「これでもか」と厚く塗った。
厳しい環境の場所は、もっと厚塗りを心がけるべきだった。


もうひとつ、塗装前の脱脂を行うべきであった。以降の作業でパーツクリーナーを吹き付けてから塗装するようにしたら、ローバルの剥がれはなくなったように思う。


今後、暴露時間の経過でどんな変化があるのか、注意していくつもりである。









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