Googleマップのナビだけで500km走れるか

Googleマップのナビにまかせる


久しぶりに休みがとれたので、帰省するついでに金沢の友人に会ってくることにした。ちなみに全行程を「下道」で走ってみよう、と決めたのは、その出発直後だった。

3連休の初日の朝だし、高速道路はどこへ行っても混雑することは目に見えている。今回は時間に余裕がある。ひとりだというのもあって、まあのんびりぜんぶ下道で行ってみようか、となったのだ。


実は、試したかったことがある。
Googleマップのナビに全てをまかせたらどうなんだろう、ということだ。
Googleがゼンリンから地図データの供給を受けることをやめたのか、あるいは止められたのかは不明だが、Googleマップのナビゲーションについて、最近の評価はあまり芳しくない。主要幹線道路と狭い道との区別がつかないとか、獣道のような道を通れと指示するとか・・等々の報告が目立っている。
ぼくはいわゆるカーナビというハードウエアは持っていないので、クルマで出掛ける際にはスマホのGoogleマップのナビゲーションを使っていた。
前出のGoogleマップの評価とぼくの印象は違っていて、使うたびに「最近はスマホのナビアプリも賢くなってるなあ」と感じていた。機会があれば、Googleマップを、知らない場所への長距離ドライブで試してみたい、と常々思っていたのである。

逗子から小浜までを下道で

「福井県小浜市まで高速を使わない道順を教えて」
出発の際、Googleに音声で指示したのはこれだけだ。

最適なルートとしてGoogleが提案してきたのは、
国道134号から1号線を経由して箱根を越え、三島まで下りる
→ほぼ東海道新幹線と並行して名古屋市街地の南側を通って桑名へ
→北上して長浜を通過し、琵琶湖の北側へ回り込む
→高島から若狭湾へ抜けて小浜へ
というルートだった。予想所要時間は10時間29分、と表示された


では出発しよう。
マップ画面は見ないようにして、ただ粛々と音声案内に従って車を走らる。

神奈川県内は勝手知ったるところ、箱根を越えてから、国道1号でだだっ広い静岡県をただひたすら進む。幹線道路のかなりの割合がバイパス化されていて、信号がほとんどなく流れも速いので、高速道路と遜色はなかった。

浜名湖を超えて愛知県に入り、名古屋あたりでちょっとした渋滞にあう。Googleの渋滞情報提供は優れていて、リアルタイムで渋滞状況が経路上に表示される。渋滞までいかないような信号前の混雑状態もとても正確だ。情報取得の仕組みはよくわからないが、ビッグデータというか、膨大なGoogleのユーザからの情報を収集して反映させているのではないか、と思われる。

伊勢湾に出てから、琵琶湖西岸に向けて北上し、滋賀県に入ったあたりで日が暮れてきた。
湖西に出ると、徐々に道路標識に懐かしい地名が登場してくる。山を越えて若狭湾に出てしまえば、すぐに小浜に到着だ。

結局、休憩時間などを除くと、所要時間は10時間20分ほどだった。
Googleのナビの予測は非常に正確だ。一般道だと、クルマの流れを無視して自分だけがどんどん先に行けるワケではないので、ビッグデータから取得するその時々の交通状況が把握できれば、到着予測は比較的容易なのかも知れない。
また、ナビによる狭い道への誘導も特に問題となることはなかった。数百メートル先に幹線道路の交差点が見えていて、その少し手前にショートカットが出来る細道がある、というパターンが3~4箇所あったのみだ。

安房峠


小浜から金沢に寄って、やはり一般道のみでGoogleだけを頼りに帰路につく。
往路同様、概ね快適なドライブができた。
やはりGoogleの予測通り約10時間で無事到着した。

ただ一箇所、飛騨から松本へ北アルプスを超えていく「安房峠」旧道はなかなか凄かった。
昔からの交通の要所「国道158号線」なだが、相当凄い。急峻な勾配、すれ違えない幅員、これでもかと続く超ヘアピン、薄暗い原生林・・・正直ここだけはちょっとGoogleマップを恨めしく思った。


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